イギリスの科学博物館、Science Museumへ行くと、テレビ司会者、自動車評論家、ジャーナリストと肩書がいくつもつく、James Mayが迎えてくれる。
その左下に、「Try our new augmented reality app」とある。
これは何かと言うと、科学博物館が誇る世界的な9つの展示を、AR(拡張現実)を使ってアバターとなるJames Mayが、フォードのモデルT、ロールスロイスのエンジン、その他を紹介した後、テストを行ってどれくらい学習したかをチェックしてくれるアプリだ。
このアプリを、Appストア(2.99㌦)やGoogleプレイ(260円)で買って、楽しんでねという話だ。
ARと言えば最近、大阪歴史博物館でも「AR難波宮」アプリの提供を開始したとアナウンスがあったばかりだ。
出典:大阪歴史博物館 「AR難波宮」アプリ
海外でも国内でも、一時期の熱狂的なARブームは去ったようだが、施設側のオーディエンスサービスに関するマインドが変わり、より使い勝手の良いARアプリが登場すれば、作品鑑賞の友としても、オーディエンスに対する普及教育としても、リピーター増加エンジンとしても必須デバイス・アプリになるかもしれない。
一方、AR以外にもルーブル美術館と任天堂が提携し、ニンテンドー3DSをルーブルのオーディオガイドとして活用、提供するといったリリースもあった。また、フランスの国立美術館連合が始めたAraGoというサイトがある。オルセーやルーブルなど32のフランス国立美術館・博物館が所蔵する写真、作家300人の作品3万枚を無料で公開している。
出典:任天堂 プレスリリース
出典:AraGo
今後、作品説明やツアーガイド、高解像度画像だけではなく、AraGo、グーグルアートプロジェクトやストリートビューが目指している博物館コンテンツのデジタル化とオープン化が、博物館再生の最重要なカギになるかもしれない。
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