昨日、グーグルアートプロジェクトに関する記事を書いた後、プラド美術館に「プロジェクトに参加する予定は?」とツィートしてみたところ、返事があった。
それがプラド美術館のオンラインギャラリーだ。
Goyaを検索すると、120作品も出てきた。 全体で5,000作品以上がHDで見ることができる。
それに加えて、グーグルアースを使えば最大14ギガで記録した所蔵の14作品を見ることもできるサービスも紹介してくれた。
こんなコミュニケーションが簡単に取れるツールとしてTwitterが存在している。
ここにあるのは双方向コミュニケーションであり、広報や学芸員からの一方向コミュニケーションではない。
Tweetstats.comによると、@museodelpradoのツィートのうち53%はリプライになっている。そのリプライした回数の上位10ユーザが下図だ。これはどういうことかというと、2009年2月から開始して今までにツィートした4,114件のうち、2,192件が他ユーザへのリプライになっているということだ。
出典:Tweetstats.com
多くのTwitterユーザが@museodelpradoへ質問したり、話しかけたり、引用している数は数万、数十万かもしれない。その中で、@museodelpradoはそれらを放置せず、可能な限り返事を出して対応していることになる。それもスペイン語だけではなく、英語はもちろん、多分、仏、独語のツィートにも対応しているのではないだろうか。
Webからの情報提供はもちろんのことで、美術館の(潜在)利用者が利用する様々なコミュニケーションチャネル、FacebookやTwitterを活用してWebと同じ単なる情報提供という一方通行のコミュニケーションをするのではなく、双方向のコミュニケーションを行うことが求められている。そうすることで会話が成立し、その会話者の友人ネットワークにも会話の内容、コンテンツが露出する。そして、露出したコンテンツをもとに新たなチャネルが美術館へとつながってゆく。
日本からの問合せだと@museodelpradoは分からなかったろうが、それにも対応したことでブログで取り上げられ、ひょっとしたらそのブログを見たユーザが...という、一種の風が吹けば桶屋が儲かる的な話が成り立つ可能性が高い。
当然、人員、予算など多くの障害があるし、すべてに対応できるわけでも、その効果をどこまで可視化できるかは分からない。しかし、ユーザが活動しているスペースに顔を出すだけではなく、双方向会話を行わない限り、コミュニケーションに参加も、話題に上ることさえ難しい世の中になってきていることをプラド美術館は理解している。
日本にも会話している美術館・博物館、動物園・水族館は多いが、もっと沢山あってほしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿