変更の中でもタイムラインが最も大きなもので、多くの記事やブログが説明しているのでそれはそちらにお任せするとして、それ以外のポイントとして、「ハイライト」がある。
しかし、4月以降は、「ハイライト」が表示されるだけなので、少なくとも当初はどういった分類表示が可能なのか、ハイライトをクリックしない限りわからなくなった。また、分類表示を理解してもハイライトのデフォルトは、「ページの投稿」のようなので、「他のユーザーの投稿」をクリックしない限り、ページに投稿された他ユーザの声がすぐには見えてこない。今までよりもファンの声がページへアクセスしたユーザに伝わりにくくなるように思える。
反面、ページオーナーにすれば、いままでとは違い、ファンの投稿との混在表示はなくなったので、雑音なしにページオーナーのタイムフレーム、ストーリー通りに投稿を見てもらうことができるようになった。企業や施設といったページオーナーの広報面から見ると、今までより以上にオーナーの声、聞いてもらいたいこと、知ってもらいたいこと、やってもらいたいことを直接、ファンやその他のユーザに伝えることができるスペースになったといえる。
ところで、このままでは「他のユーザーの投稿」の露出、訴求、共有パワーが落ちてしまわないだろうか?
Facebookページは、1)ページオーナーがファンや他のユーザとコミュニケーションを行うスペースで、2)そのページでファンや他のユーザ同士がコミュニケーションを行うスペースでもあり、また、3)そのユーザ同士のコミュニケーションにページオーナーが参加するスペースだ。
ページへアクセスしたときのデフォルトが「ページの投稿」になり、「他のユーザーの投稿」が「ページ(オーナー)の投稿」と同時表示されなくなってしまうことで、今まで以上に、1)の機能が強調されてしまい、反面、2)や3)としての機能が落ちるのではないかと思える。
その不安を払しょくしようと努力しているのが上に挙げたThe National Aquariumだ。
The National AquariumのFacebookページを見ていると 、今年の1月、2月、昨年の12月、11月にオーナーとして他ユーザの投稿にコメント、いいね!、シェアしたケースは見られない。そして多分、それ以前も対応していなかったと思う。それは、ページオーナーが他ユーザに対して投稿やコメント、いいね!、シェアしなくても、ページオーナーと他のユーザの投稿が同時表示されていため、ゆるやかであっても、つながりのあるコミュニケーションが行われていたためではないだろうか。下は2月の「他のユーザーの投稿」画面。
しかし、3月1日にFacebookが4月からの強制タイムライン化を打ち出すと、3月には69件の「他のユーザーの投稿」に対して、29件のコメントなどを行っている。下は3月の「他のユーザーの投稿」画面。The National Aquariumの青いプロファイルアイコンが3つ見える。
突然、「他のユーザーの投稿」に対してページオーナーのThe National Aquariumが対応するようになった要因のひとつは、オーナーと他ユーザ投稿の同時表示がなくなったことではないだろうか。
もちろん、3月から新しい担当者が加わり、積極的に対応しましょうとなっただけかもしれない。また、対応を必要とする何らかの事件、イベント、リクエストがあったのかもしれない。
しかし、2)ページでファンや他のユーザ同士がコミュニケーションを行うスペース、3)そのユーザ同士のコミュニケーションにページオーナーが参加するスペースとしてのFacebookページを運営してゆくにあたり、強制タイムライン化によるファンスペースにおけるページオーナーとファンやユーザとのコミュニケーション低下を危惧すればこその対応だと思う。
「ページの投稿」表示でいくら、コメントやいいね!、シェアが集まろうが、「他のユーザーの投稿」表示に活気がなく、盛り上がらず、投稿数が減っていくことを避けるには、あるいは 「他のユーザーの投稿」と「ページの投稿」を結びつけるためには、The National Aquariumの行動が正しいと思うが、皆さんはどうお考えでしょうか?
しかし、一方で、ウォールへの投稿を禁止して、ページオーナーからの投稿を閲覧させるだけというアプローチをとる企業・施設も存在する。こうした場合、Facebookを広報チャネルのひとつとして最大活用するだけなので、「他のユーザーの投稿」に一喜一憂する必要はない。「ハイライト」をクリックしても「他のユーザーの投稿」は受け付けていないので表示されない。The National Aquariumのページにある、「メッセージ(ファン、ユーザからページオーナーへのメッセージを発信することができる)」を表示する必要もない。
あなたの企業、施設がとるべき対応はどちらがベストなのでしょうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿